民泊施設の非常用照明器具の設置基準と選び方

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民泊施設には非常用照明器具が必要とされています。

しかし実は国土交通省が発表した民泊安全措置の手引きよると、建て方に関わらず宿泊室の床面積の合計が 50 ㎡以下、かつ家主が不在とならない(一時的な不在を除く。)であれば、施設内に非常用照明器具の設置は不要とされています。

まとめると

・客室の床面積の合計が 50 ㎡以下
・家主居住型(ホームステイ型)

ということになりますが、この二つの条件を満たす施設は多くないと思われます。
今回は民泊施設に必要な非常用照明器具はどのように配置すればよいのか?を解説し、選び方やおすすめの非常用照明器具をご紹介します。

1.各部分ごとに非常用照明器具が必要かどうかの判断が必要

非常用証明器具の設置をしなくてはならない施設である場合、施設の各部分ごとに設置しなくてはならないのかどうかを判断する必要があります。

1-1.原則、客室からの避難経路は非常用照明器具が必要

民泊事業をするには、避難経路の表示をすることとなっています。
あらかじめ、避難経路を明確にしておく必要があります。
原則、客室からの避難経路には非常用照明器具の設置をしなくてはなりません。

しかし、例外もあります。民泊安全措置の手引きでは「外気に開放された通路」は、非常用照明器具の設置不要と書かれています。

では、外気に開放された通路とはどういうことなのでしょうか?
これは、建築基準法施行令第 126 条の4の「採光上有効に直接外気に開放された通路」のことでしょう。
避難経路に十分に光が入ってくる窓があるなどの状況であれば非常用照明器具の設置義務の免除となります。

ここで少し考えていただきたいことがあります。
確かに外気に開放された通路であれば、非常用照明器具の設置は必要ありません。
昼間は問題ないと思われますが、夜はどうでしょうか?
地震が発生したなど万が一の際、ゲストは暗闇の中逃げ惑うことになります。
ホストのあなたにとっては勝手知ったる家ですから、暗闇の中でも容易に外に出ることができるかもしれませんが、初めて訪れるゲストにとっては暗闇の中の避難はかなりハードルの高いものだと想像できます。

ゲストの安全確保のためにも、避難経路には非常用照明器具を設置したほうが良いでしょう。

1-2.客室に非常用照明器具が不要な3つの条件

以下の3つの条件の中で、いずれかの1つに該当する客室であれば非常用照明器具の設置は不要です。

1. 下記全てを満たす居室
・避難階又は避難階の直上、直下階の居室であること
・採光に有効な開口部の面積の合計が居室の床面積の 1/20 以上であること
・避難階では、客室の各部分から屋外への出口に至る歩行距離が 30m 以下、避難階の直上、直下階では居室の各部分から屋外への出口等に至る歩行距離が20m 以下であること
2.床面積が 30 ㎡以下の居室で、地上への出口を有するもの
3.床面積が 30 ㎡以下の居室で、地上まで通ずる部分が下記のいずれかに該当するもの
・非常用の照明装置が設けられたもの
・採光上有効に直接外気に開放されたもの

「避難階又は避難階の直上、直下階の居室であること」の解説

ここで少し飲みにくい言葉が出てきたので捕捉します。
避難階とは、直接地上へ通じる出入口がある階のことです。
民泊施設の避難階は1階であることが多いでしょう。
避難階が1階であるならば、避難階の直上といえば2階のことです。

1-3.原則、宿泊室・避難経路以外の部分に非常用照明器具は不要

宿泊室・避難経路以外の部分とはどういった場所かというと、お風呂・洗面所・トイレ・クローゼットといった部分です。万一の際を考えれば、お風呂にも設置したほうが安全なのではないのかなとも思いますが、お風呂に非常用照明器具の設置の義務はありません。

非常用照明器具の図解

民泊の安全措置の手引きに図解がありましたのでご紹介します。
先ほどまでの説明をまとめると下図のようになります。

出典:民泊の安全措置の手引き ~住宅宿泊事業法における民泊の適正な事業実施のために~

2.非常用照明器具の選び方

工務店に民泊用にリフォームをお願いする人は業者さんが選定してくれるので、そこまで心配する必要はありませんが、ご自身で非常用証明器具を設置する場合は基準など確認しておきましょう。
非常用照明器具は、次に掲げる条件を満たすことが必要です。

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・最低30分間は点灯すること
・明るさは1ルクス(蛍光灯の場合は2ルクス)以上

1ルクスの目安としては「かなり明るい月明り」程度とされています。
市販されている照明であれば、この基準はクリアできるでしょう。
中には人によって明るさの感じ方が異なりますので、漠然とした基準では嫌だと思われる方もいらっしゃるのではないでしょうか?ご安心ください。明るさを図る機械(照度計)が2000円程度から販売されています。


非常用照明器具技術基準を満たしている証明です。
一般社団法人日本照明工業会が発行しています。早い話がJIL適合マークが付いている非常用照明器具を設置すれば間違いがありません。

3.今売れている後付け用タイプの非常用照明器具

もともと一般住宅であれば設置の必要がなかった非常用照明器具です。
いざ民泊をはじめようとしても、非常用照明器具を設置するには大掛かりな電気工事が必要なのではないかと不安になられている方もいらっしゃるでしょう。

今、こうしたニーズにこたえるように自分で後付けできる非常用照明器具がTOSHIBAとPanasonicから販売されています。このような商品の登場によって、設備投資のコストを大幅に削減する可能性があります。

先ほど、大幅に削減できると断言せずに可能性があると濁したのは、後付けできる非常用照明器具にも設置の条件があり、人によっては逆にコストがかさんでしまう場合もあるからです。

3-1.後付けできる非常用照明器具の設置条件

先ほど紹介したNNFB01000やLEDEM13821MPN-Kには設置条件があります。

・ガードプレートなどを取り付け差込プラグが簡単に抜けないようにすること
・差込プラグはコンセントに直接つなげること
(延長コードやタップは✖)
・エアコンとのコンセント共有は✖
・コードの長さは1m以下
・部屋の角に設置する場合は、部屋の長辺の長さが4.5m以下

まとめ

今回は民泊施設に必要な非常用照明器具について説明しました。
ポイントは

・設置することが望ましいが、必ずしも非常用照明器具を設置する必要はない
・自分で後付けできる非常用照明器具も売られている

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