平成30年6月に民泊新法(住宅宿泊事業法)が施行されました。ただ、国が思っていたよりも届出の出足は悪いようです。その理由としては180日ルールの使いにくさ、民泊運営からするとそこまで旨味を感じる話ではない身体と言われています。次にあげられる理由としては、申請の際に提出する書類がややこしくハードルが高いという問題です。申請しようにもその煩雑さから、断念する人も多いようです。

しかし、言われている様に民泊新法の届出に必要な書類をそろえることは本当に難しいのでしょうか?
確かにこの書類取得は区役所や市役所で一括して取れるものでもありません。ですが、どこへ行けばよいのかや取得の方法がわかればそれほど難しいことではありません。今回は民泊新法に必要な書類のご紹介や問題点やできるだけ簡素化できる解決策について解説します。

1.届出がオンラインのみで解決することが難しい問題

国はICTを活用してオンラインでの届出を行うことを推奨しています。
ところが実のところ、オンラインのみで完結された届出は1件もありません。
なぜこのような現象が起こるのでしょうか。
それは結局、役所に行かなければ入手できない書類があるからです。
届出するのにあたり、個人の場合でも10種類以上の添付書類が必要です。
関係各所を併せると、合計5回以上役所にいくこともあります。
このような手間が、届出をする人の足かせになってしまっています。

1-1.住宅宿泊事業者の届出に必要な添付書類

民泊新法の届出に必要な書類は以下の通りです。
個人か法人かで必要な書類が異なりますので注意しましょう。

個人 法人
1 成年被後見人及び被保佐人に該当しない旨の後見等登記事項証明書 定款又は寄付行為
2 成年被後見人及び被保佐人とみなされる者並びに破産手続開始の決定を受けて復権を得ない者に該当しない旨の市町村長の証明書 登記事項証明書
3 未成年者で、その法定代理人が法人である場合は、その法定代理人の登記事項証明書 役員が、成年被後見人及び被保佐人に該当しない旨の後見等登記事項証明書
4 欠格事由に該当しないことを誓約する書面 役員が、成年被後見人及び被保佐人とみなされる者並びに破産手続開始の決定を受けて復権を得ない者に該当しない旨の市町村長の証明書
5 住宅の登記事項証明書 住宅の登記事項証明書
6 住宅が「入居者の募集が行われている家屋」に該当する場合は、入居者募集の広告その他それを証する書類 住宅が「入居者の募集が行われている家屋」に該当する場合は、入居者募集の広告その他それを証する書類
7 「随時その所有者、賃借人又は転借人に居住の用に供されている家屋」に該当する場合は、それを証する書類 「随時その所有者、賃借人又は転借人に居住の用に供されている家屋」に該当する場合は、それを証する書類
8 住宅の図面(各設備の位置、間取り及び入口、階、居室・宿泊室・宿泊者の使用に供する部分の床面積) 住宅の図面(各設備の位置、間取り及び入口、階、居室・宿泊室・宿泊者の使用に供する部分の床面積)
9 賃借人の場合、賃貸人が承諾したことを証する書類 賃借人の場合、賃貸人が承諾したことを証する書類
10 転借人の場合、賃貸人及び転貸人が承諾したことを証する書類 転借人の場合、賃貸人及び転貸人が承諾したことを証する書類
11 区分所有の建物の場合、規約の写し 区分所有の建物の場合、規約の写し
12 規約に住宅宿泊事業を営むことについて定めがない場合は、管理組合に禁止する意思がないことを証する書類 規約に住宅宿泊事業を営むことについて定めがない場合は、管理組合に禁止する意思がないことを証する書類
13 委託する場合は、管理業者から交付された書面の写し 委託する場合は、管理業者から交付された書面の写し
14 住民票 欠格事由に該当しないことを誓約する書面
15 消防法令適合通知書 消防法令適合通知書

確かに書類が多すぎで、見ただけであきらめそうになる気持ちがよくわかりますね。

2.民泊新法に必要な書類の取得方法

ではここから、民泊新法において事業者としての届出に必要な書類の取得方法を表にしました。
できるだけあなたにとって手間のかからない方法を選んでいくと、効率的に書類を取得することができます。
◎必ず必要 △該当者のみ

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個人 取得方法
1
成年被後見人及び被保佐人に該当しない旨の後見等登記事項証明書 「登記されていないことの証明書」と言われる書類
窓口:東京法務局後見登録課、全国の法務局・地方法務局の本局の戸籍課(住所地,本籍地による申請窓口の制約はなし)郵送:東京法務局後見登録課
2
成年被後見人及び被保佐人とみなされる者並びに破産手続開始の決定を受けて復権を得ない者に該当しない旨の市町村長の証明書 「身分証明書」と言われる書類
本籍地を管轄する役所の戸籍係へ申請
窓口ばかりではなく、郵送でも対応しているところがほとんどです。各自治体HPをチェックしてみましょう。
3
未成年者で、その法定代理人が法人である場合は、その法定代理人の登記事項証明書 法定代理人となっている法人の登記事項証明書
「商業・法人登記簿謄本」ともいわれるもの。
全国の法務局で取得できます。
窓口でも郵送でも取得の申請をすることができます。
オススメはオンライン申請です。
登記・信託オンライン申請システム 登記ねっと 信託ねっと
4
欠格事由に該当しないことを誓約する書面 事業者が個人の場合は様式Bを使用します。
5
住宅の登記事項証明書 いわゆる「建物の登記簿謄本」と言われるもの。
3の書類と取得する方法は同じです。
6
住宅が「入居者の募集が行われている家屋」に該当する場合は、入居者募集の広告その他それを証する書類 賃貸不動産情報サイトの掲載情報の写し等
詳細解説ページ
7
「随時その所有者、賃借人又は転借人に居住の用に供されている家屋」に該当する場合は、それを証する書類 届出住宅周辺における商店で日用品を購入した際のレシート等
詳細解説ページ
8
住宅の図面(各設備の位置、間取り及び入口、階、居室・宿泊室・宿泊者の使用に供する部分の床面積) 下記項目が記載してあれば手書きでも可
(1)台所、浴室、便所及び洗面設備の位置
(2)住宅の間取り及び出入口
(3)各階の別
(4)居室、宿泊室、宿泊者の使用に供される部分(宿泊室を除く)のそれぞれの床面積
(5)非常用照明器具の位置、その他安全のための措置内容等、安全の確保のための措置の実施内容について明示
9
賃借人の場合、賃貸人が承諾したことを証する書類 特に様式が定まっていないので、国土交通省の「賃貸住宅標準契約書」の転貸承諾書を参考に住宅宿泊事業に関する承諾書に修正します。
10
転借人の場合、賃貸人及び転貸人が承諾したことを証する書類 同上
11
区分所有の建物の場合、規約の写し マンション管理組合の規約
※ 管理規約に民泊禁止の文言が入っている場合は民泊することができません。
12
規約に住宅宿泊事業を営むことについて定めがない場合は、管理組合に禁止する意思がないことを証する書類 11の書類で「民泊可」となっているものはこの書類は不要です。届出時点で、「民泊」について特に明言されていない場合は、必要になります。
・住宅宿泊事業を禁止する方針が総会や理事会で決議されていない旨を確認した誓約書(様式C
・本法成立以降(H29.6月以降)の総会及び理事会の議事録等
13
委託する場合は、管理業者から交付された書面の写し 契約した住宅宿泊管理業者から発行されます。
14
住民票 住民登録がしてある自治体へ申請します。
役所まで行かなくても、自治体によってはマイナンバーカードや住基カードがあればコンビニで受け取れるところもあります。
15
消防法令適合通知書 管轄の消防署に交付申請書を提出します

【あわせて読みたい記事】

民泊新法に必要な消防法令適合通知書の取得とその流れ

まとめ

住宅宿泊事業者の届出に必要な書類を整理してみました。
ぜひ参考にしてくださいね。

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