民泊施設で食事の提供を行うには、原則食品衛生法に基づく営業許可が必要です。
家主滞在型で民泊を運営しているホストの中には「地元のおいしものをゲストに食べさせたいな」と思っている方も多いのではないでしょうか。ですが、このように飲食物の提供を行うには許可が必要になってくる場合があります。飲食店じゃないのに、飲食店の営業許可が必要なの?と腑に落ちない方もいらっしゃることでしょう。

許可が必要なのかそうでないのか、各自治体の保健所の判断によりますのでまずは保健所に確認をしましょう。
多くの自治体は、住宅宿泊事業者の届出だけでは食事の提供を認めていません。

この記事では、民泊施設において食事提供のリスク、食品衛生法に基づく営業許可の取得の流れについてお話します。

1.東京都の食中毒患者数の推移

食中毒は夏場ばかりではなく、冬場はノロウィルスによる感染症が激増します。
東京都福祉保健局の発表によると、食中毒の患者数は次のようになっています。

原因施設 施設詳細 平成19年 平成20年 平成21年 平成22年 平成23年 平成24年 平成25年 平成26年 平成27年 平成28年
飲食店 (小計) 1,187 981 1,187 1,358 1,074 1,702 1,011 1,009 1,808 1,778
一般 674 597 965 880 811 1,071 653 778 1,204 1,595
すし屋 90 83 36 94 15 120 210 55 47 18
仕出し屋 325 135 42 232 56 348 67 163 433 82
弁当屋 29 19 37 15 191 54 12 12 70
そうざい 5 8 29 1
旅館・ホテル 34 118 99 46 51 62
そば屋 35 24 37 1 7
自動車 55
屋形船 37 18 13
その他 25 72
集団給食 (小計) 796 349 527 257 347 183 258 57 273 493
要許可営業 565 306 236 215 279 107 96 116 383
届出 231 43 291 42 68 76 162 57 157 110
製造業 5 17
販売業 1 4 1 1 3 4 71 4
複数許可業種 21 37 23 16
家庭 12 11 3 2 7 6 4 23 7
その他 9 58 79 336 29 162 45 15 59 26
不明 24 39 14 24 40 47 6 11 8 1
合計 2,050 1,442 1,847 2,006 1,515 2,103 1,324 1,096 2,258 2,309

食中毒の中には、重篤なものになると命を落とす場合もあります。
だからこそ、自治体も飲食物の提供に慎重なのです。
食事の提供は安易に行わず、しっかりとした食品衛生の知識を得たうえで充分に配慮して行わなくてはいけません。

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2.飲食店営業許可をとるための流れ

食品衛生法の営業許可の区分は飲食店営業と喫茶店営業の2つに分かれています。

飲食店営業 一般食堂、料理店、すし屋、そば屋、旅館、仕出し屋、弁当屋、レストラン、カフェ、バー、キャバレーその他食品を調理し、又は設備を設けて客に飲食させる営業のこと。喫茶店営業に該当するものを除く。
喫茶店営業 喫茶店、サロンその他設備を設けて酒類以外の飲物又は茶菓を客に飲食させる営業のこと。

ですから、民泊ホストがゲストに食事の提供をしたいなと考えるのであれば【飲食店営業】の許可が妥当でしょう。

ステップ1:保健所へ相談する

どのような飲食物の提供をするのかを事前にしっかり固めて、保健所に相談をします。
許可を取得するにあたり、必要設備などがありますので図面を持っていきましょう。

ステップ2:書類の準備及び作成し、申請をする

自治体によっては申請書以外にも必要書類があります。
しっかりと各保健所で確認するようにしてください。
申請書と合わせて、申請手数料も支払います。

ステップ3:保健所の検査を受ける

申請すると、法令等に適合しているか保健所の確認が入ります。

ステップ4:営業許可書の交付

保健所がOKすると営業許可書をもらうことができます。
この営業許可には期限があり、定期的な更新が必要です。

まとめ

民泊施設で安易に食事の提供を行ってはいけないこと、飲食店営業許可のながれについて駆け足で説明しました。
食品衛生法の営業許可基準もしくは営業許可期間に関する違反は、2年以下の懲役または200万円以下の罰金となります。 違法民泊より重たい罰則なのです。

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